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小学校 フラッシュ型教材

恩納村立山田小学校

知識の習得、定着に役立つフラッシュ型教材

20130430 掲載

2012 年度から恩納村教育委員会の研究指定校となった村立山田小学校は、ICT 機器を活用して基礎学力の定着と学力向上に邁進している。研究主任・情報教育主任の大城智紀先生による「フラッシュ型教材」を活用した授業を訪ねた。

フラッシュで覚え、アクティビティで定着

恩納村立山田小学校
沖縄本島中央部の西海岸に位置し、リゾート地として名高い恩納村。教室の窓から海を眺めることもできる山田小学校は、恩納村教育委員会の研究指定校として、ICTを活用した「わかる授業」「楽しい授業」の研究に取り組んでいる。
〒904- 0416 沖縄県恩納村字山田997
TEL 098- 964-2054
FAX 098- 964-2438
URL http://yamada-ed-onna.blogzine.jp/

 2012年11月に完成したばかりの真新しい山田小学校の校舎は、木の温もりに包まれている。校内には子どもたちの元気な声が響く。5年生の教室を訪れると、大城智紀先生と子どもたちがにっこり笑って出迎えてくれた。
この日の1校時は、外国語活動の時間。大城先生は『フラッシュ英単語/英語表現』から、教科を表す絵をモニタに映し出した。2秒間隔でテンポ良く、子どもたちが英単語を答えていく。ひと通り答えたら、英語の音を聞いて意味を答える。その後は同じ絵のカードを黒板に貼り出し、22名のクラスを二分してチーム対抗戦が始まった。
チームから各1名が黒板に背を向けて立ち、他のメンバーが画面の絵を見て答えた英語を聞き、該当するカードにタッチする。全員が終えると、大城先生は「What subject do youlike?」と発した。子どもたちも声を合わせて繰り返す。大城先生が「I like... .」と教科名を入れ替えながら答えると、子どもたちもそれにならう。こうして質問と答えのフレーズを耳で聞いて覚えたら、教室内を歩き回って会話練習に。「1分間で何人に聞くことができるか」を競い、覚えたてのフレーズを活用していた。

国名や都道府県名を視覚的に覚える

 2校時の授業は、『フラッシュ基礎・基本』社会の「世界の主な国々」の復習からスタート。モニタにはフラッシュ型教材の白地図が映された。ロシア、中国、カナダ、アメリカ、オーストラリア、韓国、イギリスと、2秒間隔で各国の位置が地図上に色付きで表示される。それを見て、子どもたちが国名をテンポ良く答える。続いて、画面に表示された国旗を見て、1秒間隔で子どもたちが国名を答えていった。
国名と国旗、地図上の位置関係がつかめると、今度は2人1組となり、地図帳を見ながら大城先生が告げる国名を聞き、国の位置を指差すアクティビティが始まった。さらに、国旗カードを使ってチーム対抗戦で競い合い、国名と国旗を関連づけて覚えた。
世界の国々を覚えた後は、日本の都道府県。この日は九州地方の県名を地図上の位置と照らし合わせてフラッシュ型教材で学んだ。位置があいまいな様子が見て取れると、大城先生は画面を停止して、ゆっくりと県名を告げて、子どもたちに繰り返させた。こうして理解度に応じてペースを緩めながら指導し、確かな基礎力をつけている。

チエルの教材と自作の教材の使い分け

 大城先生のクラスでは、チエルのフラッシュ型教材と自作のフラッシュ型教材を活用している。「チエルの教材で知識を習得させ、自作の教材は補足的に学ぶときに使っています」と話す大城先生は、学習内容に応じて教材を使い分けている。そして、毎朝の「基礎・基本」の時間はフラッシュ型教材を使って、繰り返し覚えていき、定着の確認では、プリント教材も活用して、知識の定着をしっかりと図っていく。ICTの活用と従来型の指導の良さを併用して活用する。さらに、単元・授業の導入と、まとめに意図的にフラッシュ型教材を内容に合わせて活用して、知識の習得と復習も繰り返し行う。
フラッシュ型教材の良さを尋ねると、大城先生は「勉強が苦手な子どもも、フラッシュ型教材で繰り返し答えていくうちに、自然と知識が定着して答えることができるので、自信がつきます。また、ほめられる機会も増えるので、自己肯定感が高まっていきます。4月からフラッシュ型教材を活用してきましたが、うろ覚えだった知識が確かな知識へ変わり、テストの平均点も上がっています」と学習効果の高さを示した。

村内のモデル校として研究成果を広める

 山田小学校はICTを活用した「わかる授業」「楽しい授業」をめざし、大城先生を中心に学年や教科に応じた活用方法を研究してきた。大城先生は「パソコン操作に不慣れな先生でも活用できるように、夏休みには、『フラッシュ型教材活用セミナー』に校長先生をはじめ全職員で参加したり、校内研や研究授業などでその活用のイメージを確認したりしています。そして、13年度は、各教科の単元ごとに使えるフラッシュ型教材を一覧表にして、どの教材を活用すればよいかがわかるように共有していきたいと思います」と話す。
初年度は先生たちにとって、「フラッシュ型教材を使うこと」が重要だった。今後は使う教科や単元、場面に応じた活用法を考え、より効果的な活用法をつかむ必要があると、佐久川政昭校長は考えている。
そして「基礎学力の定着や学力向上は、恩納村の喫緊の課題。本校は研究成果を村内の小学校へ伝えていく責務があります。村内の先生がフラッシュ型教材を活用した授業ができ、異動しても同じように授業を運営できる体制を整えていきたいですね」と意気込みを見せた。

製品導入の経緯

●恩納村教育委員会の研究指定校となり、ICT 機器を活用した授業の研究に学校全体で取り組むことになったため。
● 前任校での使用経験もあり、フラッシュ型教材の効果を実感していたため。

導入後の変化・成果

● シンプルなので、子どもたちもなじみやすく、繰り返し使うことで基礎力が定着し、テストの平均点が上がった。
● 各教科で苦手意識を持つ子どもでも、楽しみながら学び、自然に覚えている。効率よくテンポよく学べている。
● 自作のフラッシュ型教材とも組み合わせて使えるので使いやすい。

課題と今後の展望

● 校内研修を徹底し、操作に不慣れな教員でも使いこなせるようにして、さらに活用していきたい。
● 日々、継続的に取り組むことで基礎学力の定着をはかり、学力向上につなげたい。

※記事中のご所属や職位は取材当時のものです。