Case Studies

生徒の実力に応じた指導をめざして

〜 個々のペースに合わせた学習スタイル 〜

【英文法徹底トレーニング】

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学校法人 山村学園
山村女子高等学校
英語科 生井 美津子 先生

 

東京・池袋から東武東上線に乗って約40分。川越市駅を少し過ぎると、車窓から山村女子高等学校の校舎を見ることができます。 今年、創立80周年を迎える同校では、2学期制+土曜講座を取り入れたカリキュラム編成を行い、生徒の能力を確実に引き上げる指導の実践に力を入れています。
同校を訪問したのは、梅雨明け間近の2004年7月6日。
英語科 生井 美津子(なまい・みつこ)先生による、高校2年生の英文法の授業を拝見しました。

■習熟度別クラス編成を取り入れて。

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“特別進学英語コース”を設置するなど、英語教育に力を入れている山村女子高等学校では、習熟度別によるクラス編成を取り入れています。 今回、お伺いした授業は、最もレベルの高いαクラス。 全員が、TOEIC(R)テスト550点以上のスコアを目指しています。

■『英文法徹底トレーニング』を使って、”動名詞・不定詞”に取り組む

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「はい、次、bring oneself to do。これどういう意味かな?」。
小気味よい生井先生の声が教室に響きました。
αクラスの授業は、5分間の確認テストの後、解答・解説を全員で確認するところから始まります。解説を一通り終えた生井先生は、教室の前にあるホワイトボードに向かってソフト名を書くと、「では、『英文法徹底トレーニング』を使って、前回の続きを行ってください」と指示を出しました。

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教科情報などの授業時間を通してコンピュータの扱いに慣れている生徒たちは、各自パソコンを立ち上げ、ID・パスワードを入力してログイン、さらに目的のソフトを立ち上げると、机の上にはプリントを広げ、ディスプレイに表示された問題を解き始めます。
すると、生徒たちの様子を見ていた生井先生から、「今日は、動名詞・不定詞を中心に解いていきましょう。夏休みまでには、一通り終わることを目標に進めてください」といった学習目標や「なぜ、そうなるのか分からない人は、手を挙げてください。(各生徒の席へ)行きます」といった言葉がかけられました。

■ワークシートとの組み合わせで、弱点克服に力を入れる。

「教室で行う通常の授業の場合、学力の高い生徒は、他の生徒に合わせて”待つ時間”が生じます。でも、パソコンを使って『英文法徹底トレーニング』に取り組ませることで、生徒たちは、自分のペースで学習することができるから良いですね」と生井先生。

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授業に合わせてオリジナルのワークシートを用意している生井先生は、『英文法徹底トレーニング』の問題演習で間違えた問題文や正答をワークシートに書き出させ、蓄積させることで自分の弱点チェックができるように、配慮しています。生徒たちも、自分の”誤答問題”に対して、ただ書き写すというのではなく、色ペンを使かうなど各自で工夫しながら学習を進めていきます。こうすることで、理解している生徒はさらにその先の課題へ、また、つまずいている生徒は、そこで一旦立ち止まってじっくり考えることができるのです。
この、生徒たちが個別学習をしている時間を使い、生井先生は、生徒たちの様子を見ながら「解説の下の方を見ると、他の動名詞や重要表現という項目があるので、ちゃんとチェックをしてください」といった細かいアドバイスを出したり、個々の質問に応えるなど、一人ひとりに即した指導を行っていました。

■授業が終わったあとも、質問に来る学生の姿が。

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「夏休みまでには、一通り終わりにしましょうね。昼休みや朝・夕方など、申し出てくれれば、この部屋は開放しますから」 生徒の努力を促す言葉で生井先生が授業を終えると、2人の生徒が生井先生を囲み、教科書の長文について質問を始めました。約1時間の授業に集中したあとも、引き続き生井先生に質問をする生徒たちの熱心な姿に感心しつつ、教室をあとにしました。

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