Case Studies

児童・生徒や教職員のユーザーIDの一元管理で、子どもや先生にやさしいICT環境を実現

―東京都―
葛飾区教育委員会

ICT活用が広がる教育現場では、増加するユーザーIDやパスワードの一元管理が求められている。葛飾区教育委員会では、統合ID管理システム「ExtraConsole®ID Manager」をシステムの基盤として位置付け、システム間のスムーズなデータ連携で子どもや先生にやさしいICT環境を実現している。

児童・生徒や教職員のユーザーIDの一元管理で、子どもや先生にやさしいICT環境を実現
葛飾区教育委員会

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学校教育総合システムのリプレイスで子どもや先生にやさしいICT環境を実現

 東京都葛飾区には、小学校49校、中学校24校、特別支援学校1校の区立学校があり、児童・生徒は約3万人在籍している。葛飾区教育委員会では、平成23年度(2011年度)に校務支援システムを中心とする「学校教育総合システム」の運用をスタート。その後、平成28年度にタブレット端末の活用を前提とした学習系システムを構築した。

 また、平成30年度には、学校と教育委員会が一体となって教育の情報化の推進に取り組んでいくため、情報化分野の行動計画の策定に着手した。「教育現場のICT化の進展や学校現場の状況なども踏まえ、平成31年度/令和元年度(2019年度)からの5年間を期間とする『かつしか教育情報化推進プラン』を策定しました」(葛飾区教育委員会事務局 教育情報担当課長の羽田顕氏)

 同プランは、「子どもや先生にやさしいICT環境で、自信と誇りあふれる人づくりを支えます」をコンセプトに、「教員のICTを活用した指導力の向上」「校務の効率化による児童・生徒と向き合う時間の創出」等、4つの目標で構成されている。このコンセプトや目標の実現に向けて、学校教育総合システムのリプレイスを行い、今回、葛飾区教育委員会が導入したのが「ExtraConsole®(エクストラコンソール) ID Manager」である。

ExtraConsole®ID Managerを中心に年度更新作業の迅速化や教職員の負担の軽減を実現

 ExtraConsole®ID Managerは、複数のシステムのIDを統合し、Webベースのユーザーインターフェースで一元管理できる統合ID管理システムだ。システムごとに個々のIDを追加する必要がないため、さまざまなユーザーIDやパスワードが乱立せず、管理者負担を大幅に軽減できる。

 葛飾区ではこのExtraConsole® ID Managerの導入を2期に分けて実施。令和2年(2020年)4月の第1期は、複数のWindowsパソコンを一括管理するActive Directoryと、二要素認証や校務用メールなど校務系のIDの連携を開始した。同年9月からの第2期では、学習支援システムやデジタルドリル等の学習系のIDとの連携も実現した。

 ExtraConsole®ID Managerの導入効果は、年度初めの4月に早速見られたという。

■葛飾区学校教育総合システムとExtraConsole®ID Managerの連携イメージ*校務支援システムのユーザー情報を起点に、ユーザー統合認証サーバ(ExtraConsole®ID Manager)を介して、各システムと情報連携をしている。
■葛飾区学校教育総合システムとExtraConsole®ID Managerの連携イメージ
*校務支援システムのユーザー情報を起点に、ユーザー統合認証サーバ
(ExtraConsole®ID Manager)を介して、各システムと情報連携をしている。

 これまでは、「年度更新」と呼ばれる年度末のアカウント作成作業において、それぞれのシステムに一つ一つアカウントを作成する必要があったため、作業に多くの労力と時間がかかり、新たに区内に転入した教職員に対して、年度当初からアカウントを渡すことができないケースもあったという。

 「葛飾区では、ExtraConsole®ID Managerを中心に、校務系システムや学習系システムのユーザー情報を連携しており、教職員と児童・生徒の3万を超えるユーザー情報を随時更新することができています。また、今までは年度末に教職員が次年度のクラス編成作業のため、校務支援システム上に新1年生の児童・生徒情報を登録する作業を実施していましたが、新しい環境では、新1年生の児童・生徒の基礎情報は、教育委員会(管理者)側で校務支援システムに一括登録する運用としたため、教職員の年度末の作業負担を軽減することができました。年度の途中に、児童・生徒の転入出があった場合も校務支援システムから自動で連携されます」(葛飾区教育委員会事務局 指導室 教育情報係 係長の江川泰輔氏)

児童・生徒に個別アカウントを付与し教職員は経年の理解度や取組状況を把握した上で指導

 現在、葛飾区ではすべての児童・生徒に個別のユーザーIDを付与している。

 「かつては、ユーザー情報の管理に係る運用負荷を抑えるため、学年、クラス、出席番号のアカウントを当該の児童・生徒が利用する、いわゆる『下駄箱方式』で運用していました。しかし、この方式の場合、毎年度進級するごとに利用するアカウントが変わり、児童・生徒が1年間取り組んだデータを引き継ぐことができない状況でした。今は一人ひとりに付与したユーザーIDを在校期間中は継続して利用できるので、教職員はデジタルドリルの結果等、各児童・生徒の経年の理解度や取組状況等を把握した上で、指導できるようになりました」(羽田氏)

 葛飾区教育委員会はExtraConsole® ID Managerをシステムの基盤として、今後さらにアプリケーションの充実等を図り、教育現場のICT化の推進に取り組んでいく方針だ。

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