Case Studies

いつでもどこでも受講可能 2万人超が利用する研修システム

―三重県―
三重県総合教育センター

三重県総合教育センターの「ネットDE研修」は、県内教職員の資質向上および研修機会の確保を目的とするオンデマンド研修システムだ。コロナ禍で活用の幅がさらに広がり、2万人超に利用されている。

いつでもどこでも受講可能2万人超が利用する研修システム
GLEXAを使用したオンデマンド研修システム「ネットDE研修」
三重県総合教育センター

三重県総合教育センター
〒514-0007 三重県津市大谷町12

三重県が設置する教育に関する研究及び教育関係職員の研修を行う機関。三重県教育委員会事務局の本庁組織で運営され、研修推進課は「校長及び教員としての資質の向上に関する指標」を踏まえ、教職員の資質の向上にむけた研修講座を構築・実施している。

それまでできなかった携帯端末での受講が可能に

 三重県総合教育センターでは、平成15年より県内の教職員が各種研修をオンデマンドで受講できるシステム「ネットDE研修」を構築し、運用している。平成30年に旧システムの賃貸借期間が満了し、同年より新たにプラットフォームとして導入されたのがGLEXA(グレクサ)だ。

 旧システムでは受講端末のOSがWindowsに限定されており、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末で受講することができなかった。システム更新に携わった研修推進課の柘植氏は、「GLEXAを導入し、iOSやAndroid などでも受講できるようになったのは大きな変化です。当時、Google Chromeは比較的なじみの薄いブラウザでしたが、今はメインで利用している先生が多く、タイミング良く切り替えることができました。GLEXAはインターフェースが分かりやすく、操作方法に関する問い合わせはほとんどありません。自分のペースで、いつでもどこでも受講できる利便性が重宝されています」と評価する。

 GLEXAの導入により、管理面での使い勝手も向上した。「それまでは動画のアップロード時にデータ変換の作業が必要でした。GLEXAはタブレットなどで編集した動画をそのままアップロードできます。他の配信クラスへの転用も容易であり、動画公開作業の負担が軽減されました」(研修推進課の伊川氏)

アンケートを重視し学校現場のニーズに応える

 2021年8月現在の「ネットDE研修」のコンテンツ数は226本。ネットDE研修推進委員会に属する12名の担当者が運営を担っている。「毎年4~5月にコンテンツを検討し、年間5本以上の動画を配信しています。昨年度(令和2年度)は新型コロナウイルス感染症やそれに伴う休校措置に対応するため、例年以上に多くのコンテンツを制作しました。オンライン授業の進め方やGIGAスクール構想の前倒しによる1人1台端末を効果的に活用するための研修など、新たに15講座を実施しました」(研修推進課の林氏)

 コンテンツ制作では、GLEXAの機能のひとつであるアンケートを重視する。各講座の受講後に任意で回答を募っており、要望の多いテーマや講師などをできる限り反映するようにしている。「最近はGIGAスクールに関するリクエストが非常に多いです。昨年度は1人1台端末の基本的な操作に関する研修の希望が多くありましたが、今年度(令和3年度)はそこから一歩踏み込み、他校ではどのように端末を活用しているかという点に関心が移ってきました」と伊川氏。そこで、先進的な取り組みを行う学校を取材し、その模様を動画にまとめる新コンテンツを計画している。学校現場のニーズに応え、児童生徒が端末を主体的かつ対話的に利用するために必要な研修を実施していく考えだ。

対面研修が難しいコロナ禍で教職員以外の利用も促進

 「ネットDE研修」の登録者は、現在2万人を超える。2019年度は約1万4000人であったことから、コロナ禍により一段と利用が促進されたことがうかがえる。元々は教職員向けのシステムだが、三重県教育委員会事務局内の各部署で利用されるケースも増えているという。「それまで対面で行っていた研修ができなくなり、保健体育課や生徒指導課、教育総務課などさまざまな部署で『ネットDE研修』が活用されています。GLEXAは配信対象の設定が簡単にでき、そうした使い方も問題なく可能です」(伊川氏)

 AED(自動体外式除細動器)の使い方など、オフラインで実施する方が効果の高い研修がある一方で、オンデマンドのメリットを生かせる操作スキルの研修もある。「自分のペースで自由に再生・停止できるのがオンデマンド研修の良いところ。例えばエクセルやパワーポイントなどの操作スキルの研修では途中で講師の操作についていけなくなってしまうことがありますが、オンデマンドならその心配はありません。時間も場所も定員も問わないメリットはやはり大きいと感じます」と林氏は語る。事前にオンデマンド研修を受講し、基礎知識を得てからオフライン研修に臨むなど、双方を組み合わせた使い方も効果的だ。

研修推進課が主導し、各部署でコンテンツ制作を行う
研修推進課が主導し、各部署でコンテンツ制作を行う

 「現場の先生が求める情報は時代とともに変わっていきます。昨今の新しいトレンドであるGIGAスクールも、数年経てば当たり前になっているでしょう。研修コンテンツは短命であり、今後も常に先を見据えて対応していきます」と柘植氏は意気込む。学校現場のニーズを汲み取り、研修機会の幅を広げる「ネットDE研修」は、県内教職員の資質向上に欠かせない存在となっている。

令和2年度 「オンライン授業の進め方」研修の一例
ページ トップ