Case Studies

『旺文社・英検CAT』が普通科に導入され、わずか約3ヵ月で驚くべき結果が見られた。

2012/11/14

高大

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 千葉県船橋市豊富町ののどかな一角にある東京学館船橋高等学校。昨年創立25周年を迎えた。同校では、職業に関する資格・検定等の取得・合格を積極的にすすめ、全員の取得・合格を目指している。2012年4月に『旺文社・英検CAT』が普通科に導入され、わずか約3ヵ月で驚くべき結果が見られた。

《教材の効果》
生徒のモチベーションがアップ!
さらに上位級を目指す生徒が増加!

 先般おこなわれた2012年度第1回の英検受験者数及び合格者数の昨年との比較データがまとめられた。

 2011年度と2012年度の受験級の構成割合を比較すると、下位級(4級・3級)受験者の割合が減少し、上位級(準2級・2級)受験者の割合が増加した。英検受験に対するモチベーションがアップし、さらに上の級へチャレンジする生徒が多く見られるようになった。

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▲受験者数の受験級構成割合

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▲受験者数に対する合格者の割合(級別に見た場合)
2011年度と2012年度の受験者数に対する合格者の割合を比較すると、全体として合格率が約2%アップした。

《授業の様子》
一斉に取り組みながらも、個々に対応

 英語科専用のPC教室に入ってきたのは、普通科3年生の20名の生徒たち。ここに来るのは2週間ぶりだ。1クラスを2つのグループに分け、『旺文社・英検CAT』を使ったPCでの授業と、ネイティブの講師との会話を重視した「オーラル・コミュニケーション」の授業を隔週で交互におこなっている。
「はい。では、英検CATの画面を開いて、ログインして」と小野木先生が指示を出す。
「では、今日は英検模試2009年度第1回の3級を解いてください。ここは次のテストで出しますよ(英検の過去問題から出題された重要構文を一部抜粋・参照し、定期考査に盛り込むとのこと)」 慣れた手つきで、生徒たちは次々と【英検模試】に取り組み始めた。
「試験にも出るぞ! と呼びかけることで、少しプレッシャーを与えるんです。そうすると、必死になって取り組もうとしますね」と、こっそりと話をしてくださった小野木先生。じっと画面を見つめる生徒たち。ときどき頭をくしゃくしゃとかきながら奮闘する生徒もいる。黙々と取り組む中、50分間があっという間に過ぎた。
「解き終えることができなかった人は、続きを必ずやってきてください。ちゃんとやったかチェックしていますからね。自宅でやってきてもいいし、放課後、ここに来てもいいよ」――英語科専用のPC教室は、生徒から「使いたい」と申し出れば、放課後いつでも使えるようにしている。
今日の授業は1コマまるごと自学自習の時間であった。今回はテスト前ということもあり、これまでの学習のまとめ、振り返りのために【英検模試】に一斉に取り組んだ。通常の授業では、最初の15分間を一斉授業でリスニング(CDなど他教材を利用)をおこない、残りの時間を『旺文社・英検CAT』に取り組ませている。【語いクイズ】【文法ドリル】【英検模試】の中から、どれを解いてもいい。そのかわり、きちんとしっかり取り組むことがルールだ。

《授業の展開》

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▲通常

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▲定期考査前

《運営の様子》
生徒それぞれのレベルに合った学習課題を! けれどもみんながライバル!

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▲英語科専用PC教室の掲示板

 東京学館船橋高等学校の普通科では、高校卒業までに英検3級合格を義務付けている。合格するまで毎回受験をしなければならない。3級合格後は任意での受験となる。
「今年は去年の英検第1回よりも、英検受験者の割合は増加しています。3級合格後も、積極的にさらに次の級にチャレンジする子が増えてますね。『旺文社・英検CAT』の導入でモチベーションが上がったようです」――英語科主任の小野木広先生と1年生担当の佐藤愛美先生が笑顔でお話してくださった。
お二人に東京学館船橋高等学校の様子と『旺文社・英検CAT』導入の経緯をお伺いした。
「うちは生徒間の学力差が大きいんです。普通科では、2クラスを4つのグループにレベル別に分けて、英語の授業を実施しています。しかしながら、グループ別に分けても一斉授業では補えない部分がありました。そこで、個々の力に合った学習ができる教材を求めていました。10年ほど前から、パソコンを使って学習するスタイルで、英検対策のCD-ROM教材を、英検級別に個々に取り組ませていました。長年同じものを使っていたため、内容が古くなってきたこともあり、新しい教材を探していたところでした」と小野木先生。
さらに、「『旺文社・英検CAT』の導入の決め手は、ひとつの教材で、5級から準1級までの幅広いレベルに対応していることですね。また、レベル診断テストから単熟語や英文法の学習まで、一貫してできることも魅力のひとつです。以前はCD-ROM教材だったのですが、『旺文社・英検CAT』はクラウドタイプですので自宅でも使えます。それに、英検の二次試験にも対応していますしね。普段の授業の補助的なものとしても使えるし、もちろん英検対策にもなります。
そう言えば、つい先日、保護者面談があったのですが、導入を喜んでくださった保護者の方もいらっしゃいました」とお話いただいた。
英語科専用のPC教室の前方の掲示板には、学習回数ランキング上位者の名前が貼り出されている。小野木先生は、「4月下旬からのスタートでわずか2、3カ月ほどですが、すでに140回も学習している生徒もいます。全体の平均利用回数も15、16回あります。これにはさすがに驚きました。生徒それぞれ、学力差があり得意不得意もバラバラですので、取り組む内容も任意にしています。なかでも、短時間で取り組めて、達成感がある【語いクイズ】の利用が多いですね。あまり勉強に意欲的に見えない生徒が、かなり学習していると知ったときは驚きもあり、うれしかったですね」と、話してくださった。
佐藤先生からは1年生の利用の様子について、「真剣な顔で『習得率のグラフがあがらない…』『私は上がったぞ!』と、普段の会話でもよく話しているようで、キャーキャーと盛り上がってますね(笑)」と話してくれた。
さらに、佐藤先生から、「学習回数の多い人のランキングがPC教室に貼り出されているので、あとで見に行ってね」と1年生へ呼びかけをすると、「誰が1位だろう?」「先生!ランキングは学習回数だけですか? 習得率のランキングも出してほしいなー。そうしたら、僕は入れるかも…」と生徒たちは次々と話し掛けてきたとのこと。自分自身がどれだけできたか、まわりの友人がどのくらいやっているのか、やはり気になるようだ。
現状では普通科の生徒だけが利用しているが、今後は専門科(情報処理・食物調理・美術工芸)にも導入しようかという話が持ち上がっている。

《生徒の声》
苦手分野を克服したい!

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▲インタビューに答えてくれた3年生

 何人かの生徒さんに、『旺文社・英検CAT』について伺った。
(3年生の声)
「僕はリスニングが苦手なので、「英検模試」でリスニングの部分によく取り組んでいます。昨年から2級合格を目指していたけどなかなか力がつかなかった。何度も解いて、実力がついてきた気がする」
「今までは自宅で英検対策をしたことがなかったけれど、自宅で取り組むようになった」
「私もリスニングが苦手なので、何度も聞くようにしています」
3年生は、3級合格後にさらに上の級を目指し、個々の苦手分野を意識しながら利用しているようだ。
(1年生の声)
「【語いクイズ】をよく解いています」
「解き終わったあとに、習得率のグラフがグググっと増えるのを見ると、うれしくなる」
「時間を忘れてついつい解いてしまう」
「やめられない、とまらない(笑)」
1年生は、自分が手を付けやすいものから取り組んでいるようだ。

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